安芸の宮島といえば、何といっても海に浮かぶ朱色の鳥居で有名な厳島神社ですよね。
でも、その厳島神社の西回廊(出口)を出て本当に目と鼻の先、歩いて数秒の場所に、とてつもなく奥深い歴史を持ったお寺があるのをご存知でしょうか?それが今回訪れた高野山真言宗の古刹「亀居山 放光院 大願寺(たいがんじ)」です。
今回は、宮島口にある駐車場に車を停めて、ゆらゆらとフェリーに揺られて宮島へ上陸。島内をテクテク歩く王道ルートで参拝してきました!
お昼の12時ごろに到着したのですが、厳島神社のあの賑やかさが嘘のように、境内は落ち着いた雰囲気に包まれていました。
ちなみに、広島ではこのホテルに宿泊しました。
【実体験】境内で感じた空気感と静寂
厳島神社の出口を出ると、目の前にすっと現れる大願寺の山門。
神社側は世界中からの観光客でごった返しているのに、一歩こちらに足を踏み入れると急に人が減り、まったりとした時間が流れていました。境内自体はコンパクトで、サラッと全体を見渡して回れるサイズ感です。
「神社でお参りして満足して素通りしちゃう人が多いのかな……?」と思いつつも、混雑を避けて静かに境内を歩けるのは、旅人としてはかなり得した気分でした!
【仏像の魅力】本堂で出会う「本尊・仏像」の佇まいと見どころ
正直に明かすと、現地を歩いている最中は「あれっ、そういえばここに仏像ってあったっけ……?」と思ってしまうほど、境内はあっさりと見えてしまうかもしれません。
ですが、実はこの大願寺、仏像好きとしてはヨダレが出るほどすごいお寺なんです!
実はすごすぎる!厳島神社から集められた秘仏と重要文化財
大願寺のご本尊は、相模国(江の島)・近江国(竹生島)と並び「日本三大弁財天」の一つに数えられる「厳島弁財天」。こちらは残念ながら秘仏で、普段は固く扉が閉ざされています(毎年6月17日の開帳法要でのみ拝観可能)。
「じゃあ仏像は見られないの?」と思いきや、本堂の奥をじっくり覗いてみると……驚くべき仏様たちが勢ぞろいしています!
明治時代の神仏分離令(明治維新の時の混乱)によって、厳島神社の本殿や五重塔、千畳閣、多宝塔などに祀られていた貴重な仏像たちが、一斉にこの大願寺へと遷(うつ)された歴史があるからです。
- 宮島現存最古の「木造薬師如来像」(重要文化財)
- かつて千畳閣の本尊だった「木造釈迦如来坐像」(重要文化財)
- 脇を固める「阿難尊者・迦葉尊者像」(重要文化財)
「仏像あったっけ?」と通り過ぎてしまいがちな格子戸の奥に、かつて宮島全体の信仰の中心だった重厚な仏様たちが静かに佇んでいます。暗がりのなかに浮かび上がるその圧倒的な歴史の深みと佇まいを感じ取った瞬間、一気にゾクゾクっとした感動が押し寄せてきました。
【名所ガイド】建造物から境内スポットまで!大願寺の主要見どころ
境内はコンパクトながら、歴史のドラマを感じさせる見どころがぎゅっと詰まっています。
1. 140年ぶりに再建!「護摩堂」と巨大な不動明王
平成18年(2006年)に140年ぶりに再建された堂々たる「護摩堂」。ここには、総白檀で彫られた一丈六尺(約4m)もの巨大な「不動明王半迦座像」が鎮座しています。間近で見上げると迫力満点です!
2. 伊達政宗の手植えと伝わる「九本松」
境内に足を踏み入れると目を引くのが、見事に枝を伸ばした大きな松の木。なんとあの大名・伊達政宗が朝鮮出兵の折に持ち帰り、自ら手植えしたと伝わる松(幹から9本の枝が分かれていることから九本松と呼ばれる)なんです。
3. 勝海舟と西郷隆盛の会談の地
幕末の歴史が好きな方にもたまりません。第一次長州征伐の際、幕府方の勝海舟と長州藩側の使者(西郷隆盛ら)が勝安芳談判を行った場所としても知られています。宮島の静かなお寺で日本の歴史が大きく動いたと思うと胸が高鳴りますね。
【基本ガイド】宗派・拝観時間・拝観料・アクセス
お出かけ前にチェックしておきたい大願寺の基本情報です。
| 項目 | 詳細情報 |
| 寺院名 | 亀居山 放光院 大願寺(たいがんじ) |
| 宗派 | 高野山真言宗 |
| ご本尊 | 厳島弁財天(日本三大弁財天・秘仏) |
| 拝観時間 | 8:30〜17:00 |
| 拝観料 | 境内参拝無料 |
| 駐車場 | なし(宮島口周辺の有料駐車場を利用) |
| 所在地 | 広島県廿日市市宮島町3 |
| アクセス(ルート体験) | 宮島口の駐車場に車を停め、フェリーで宮島桟橋へ渡り(約10分)、徒歩約15〜20分(厳島神社出口すぐ) |
おわりに
厳島神社のすぐ隣に位置しながら、静けさと深い歴史をたたえる「大願寺」。
一見するとシンプルな境内に見えますが、一歩奥を覗き込むと、明治の風波を乗り越えて守られてきた素晴らしい仏像たちや、幕末の史跡がひっそりと息づいています。
宮島を訪れた際は、厳島神社の参拝に合わせて、ぜひお隣の大願寺へも足を伸ばしてみてくださいね!







コメント