「清澄寺ってどんなお寺?」
「日蓮聖人ゆかりの地と聞いたけど、実際に何が見どころなの?」
「千葉の山奥にあるみたいだけど、アクセス方法は?」
そんな疑問をお持ちではないでしょうか。
千葉県鴨川市に位置する清澄寺は、奈良時代に創建されたと伝わる歴史深いお寺で、日蓮宗の開祖・日蓮聖人が立教開宗した「聖地」として全国の仏教ファンや歴史愛好家から熱い注目を集めています。樹齢1,000年を超える大スギや荘厳な大堂など、訪れた人を圧倒するスポットが境内に数多く点在しており、自然と歴史の両方を堪能できる千葉屈指のパワースポットです。
本記事では、清澄寺の歴史や宗派といった基本情報から、境内の見どころ・体験プログラム・御朱印情報、さらに電車・車でのアクセス方法や周辺観光スポットまで、参拝前に知っておきたい情報をまるごと紹介します。はじめて清澄寺を訪れる方も、久しぶりに再訪を考えている方も、ぜひ最後まで読んで充実した参拝プランを立ててみてください。
清澄寺とはどんなお寺?基本情報と歴史を解説
清澄寺の概要と宗派
清澄寺(せいちょうじ)は、千葉県鴨川市清澄にある日蓮宗の大本山です。山号は「千光山」といい、標高約377メートルの清澄山山頂近くに位置し、34,300坪にも及ぶ広大な境内を持ちます。杉の巨木が立ち並ぶ境内には、大堂・祖師堂・観音堂・鐘楼堂などが点在し、静謐で厳かな空気が漂っています。
宗派は日蓮宗で、大本山かつ霊跡寺院として位置づけられています。日蓮宗の総本山である久遠寺(山梨県身延山)をはじめ、大本山池上本門寺・大本山誕生寺とともに「日蓮宗四霊場」のひとつに数えられる、全国的にも重要な寺院です。
清澄寺の歴史と由緒
奈良時代から続く創建の背景
清澄寺の創建は、宝亀2年(771年)に遡るとされています。旅の僧「不思議法師」が清澄山を訪れ、虚空蔵菩薩を祀る一寺を建立したのが始まりと伝えられています。山頂近くに古い柏の木があり怪しく千光を発していたことから山号を「千光山」とし、加持すると清泉が沸いたという池に由来して寺号を「清澄寺」と名付けたといいます。
その後、清澄寺は天台宗の寺として12坊25堂を構える大寺院へと発展しました。江戸時代初期には真言宗に改宗されましたが、昭和24年(1949年)に日蓮宗へ改宗し、現在に至っています。千二百年余りの歴史を積み重ねてきた古刹として、今も多くの参拝者が訪れます。
日蓮聖人との深いゆかりとは
清澄寺は、日蓮聖人(1222〜1282年)との深いゆかりで知られています。日蓮聖人は12歳のとき、安房(現・千葉県)の豪族・東条景信の推薦によって清澄寺に入山し、道善房のもとで修行を始めました。その後、比叡山や鎌倉・京都などで仏教を学び、再び清澄山に戻った日蓮聖人は32歳のとき、この地において歴史的な宣言を行います。
建長5年(1253年)4月28日、日蓮聖人は清澄山の「旭が森」と呼ばれる場所から太平洋に昇る朝日に向かって初めて「南無妙法蓮華経」のお題目を唱え、法華経の布教を宣言しました。これが日蓮宗の立教開宗とされており、清澄寺はその聖地として今もなお篤く信仰されています。
清澄寺が「日蓮宗の聖地」と呼ばれる理由
清澄寺が日蓮宗の聖地とされる最大の理由は、日蓮聖人がこの地で出家得度し、さらに立教開宗の誓願を立てたという歴史的事実にあります。日蓮宗の信者にとって、清澄寺は「宗祖ゆかりの発祥の地」であり、一生に一度は訪れたい霊場として知られています。
また、清澄寺は日蓮宗四霊場のひとつであることから、全国各地の日蓮宗の寺院や信者にとって特別な存在です。歴史・信仰・自然の三つが調和したこの場所は、宗教的な巡礼だけでなく、文化的・歴史的な観光地としても高い価値を持ちます。
清澄寺の見どころ・必見スポットを紹介
大堂(祖師堂)の見どころ
境内の中心に堂々と構える大堂(祖師堂)は、清澄寺を象徴する建物です。日蓮宗の宗祖・日蓮聖人を祀る祖師堂として、参拝者が手を合わせる信仰の中心となっています。荘厳な外観と境内の杉木立が相まって、訪れる人に深い静けさと厳かな雰囲気を与えます。夜明けや夕暮れ時には特に幻想的な景色が広がり、カメラを手にした参拝者が多く訪れます。
なお、境内には大堂のほか、正保4年(1647年)に建立された「中門」があります。この中門は千葉県指定有形文化財に指定されており、江戸時代の貴重な建造物として今日まで簡素な美しさを残しています。
千年杉・大スギ(御神木)の迫力
清澄寺を訪れた際にぜひ目にしてほしいのが、「清澄の大スギ(千年杉)」です。幹まわり約14.2メートル、樹高約48メートルという圧倒的な存在感を誇り、国指定の天然記念物に指定されています。昔から「千年杉」と呼ばれ、地域の人々から御神木として親しまれてきました。実際の樹齢は不明ですが、800年以上とも言われています。
大スギのそばに立つと、その圧倒的なスケールと生命力に思わず息をのみます。長寿や縁結びのパワースポットとしても知られており、老若男女を問わず多くの参拝者が手を合わせる清澄寺の象徴的な存在です。境内には複数の大スギが点在しているため、ゆっくりと散策しながら巡ってみましょう。
旭が森(日蓮聖人が立教開宗した地)
「旭が森」は、清澄寺の境内から少し奥に進んだ場所にある、日蓮宗にとって最も重要な聖地のひとつです。建長5年(1253年)4月28日、日蓮聖人がここから太平洋に向かって初めて南無妙法蓮華経と唱えた場所として伝えられています。
この旭が森からは、条件が整えば太平洋を一望できる雄大な景色が広がります。ここから見える朝日は「日本の朝日百選」にも選ばれており、元日には本土(離島を除く)で最も早く初日の出を拝める場所としても有名です。初日の出の時期には多くの参拝者が夜明け前から集まり、荘厳な雰囲気の中で新年を迎えます。
立教開宗の碑と歴史的意義
旭が森には、日蓮聖人が立教開宗した事実を記念する碑が建てられています。この碑の前に立つと、770年以上前に日蓮聖人が誓願を立てた瞬間に思いを馳せることができます。日蓮宗の信者はもちろん、歴史や文化に興味のある方にとっても感慨深い場所です。旭が森までは境内から徒歩で向かうことができ、澄んだ空気の中での散策は清澄寺参拝のハイライトのひとつといえます。
宝物館で見られる文化財・寺宝
清澄寺の宝物館(要予約・1名300円)には、長い歴史の中で伝えられてきた数多くの文化財・寺宝が収蔵されています。明徳3年(1392年)の紀年銘を持つ「梵鐘」、室町時代前期の貴重な基準作例とされる「旭森経塚遺物」、「石造宝筺印塔」「石幢」など、千葉県指定有形文化財が多数収められています。また、鎌倉時代の紀年銘を持つ「銅造観音菩薩立像」や、中世仏の特徴を示す「木造如来立像」など市指定の有形文化財も所蔵しています。
宝物館見学には事前予約が必要なため、訪問前に清澄寺へ問い合わせておくと安心です。歴史や仏教美術に関心のある方には特におすすめのスポットです。
境内の四季折々の自然景観
清澄山の豊かな自然に囲まれた清澄寺の境内は、四季を通じてさまざまな表情を見せます。春から初夏にかけては新緑が輝き、夏は深い緑が境内を覆い、涼しげな空気が漂います。秋には紅葉が色づき、冬は凛とした静寂の中に神聖な空気が満ちます。
また、清澄寺はモリアオガエルの生息地としても知られており、千葉県指定の天然記念物に指定されています。杉林に囲まれた境内には豊かな生態系が息づいており、参拝と合わせて自然観察を楽しむ方も少なくありません。
春の新緑・秋の紅葉の見ごろ時期
春の新緑は4月下旬から5月上旬が見ごろです。萌黄色の新芽が巨木の間から輝き、境内が清々しい空気に包まれます。秋の紅葉は例年11月中旬から下旬にかけてが最も美しく、モミジやケヤキが赤や黄に染まる様子は格別の美しさです。どちらの季節も参拝客が多くなるため、混雑を避けたい場合は平日の午前中を狙うのがおすすめです。
清澄寺で体験できること・参拝の楽しみ方
写経・座禅などの体験プログラム
清澄寺では、写経や朝のお勤め(読経)、護摩行・祈祷などの体験プログラムに参加することができます。清澄寺の研修会館(宿坊)に宿泊すれば、早朝から境内の凛とした空気の中で行われる朝のお勤めに参加でき、日常とは異なる穏やかな時間を体験できます。
写経は、筆を持って経典の文字をなぞりながら心を落ち着かせる修行のひとつです。慌ただしい日常から離れ、静寂な境内で自分と向き合う貴重な時間となるでしょう。体験プログラムの詳細や申し込み方法については、事前に清澄寺(電話:04-7094-0525)へ問い合わせることをおすすめします。
御朱印のもらい方と種類
清澄寺では御朱印をいただくことができます。御朱印は寺務所にて対応しており、参拝の記念として多くの方が求めています。御朱印は手書きで対応しているため、混雑時には時間がかかる場合があります。余裕を持ったスケジュールで参拝するとよいでしょう。
参拝時間内(閉堂は16時30分頃)に寺務所へ御朱印帳を持参して申し込みます。日蓮宗の霊跡寺院ならではの御朱印は、信仰の証として大切にされています。
お守り・授与品の紹介
清澄寺では、参拝者向けにさまざまなお守りや授与品を授与しています。日蓮宗の聖地らしく、厄除けや開運、健康長寿などを願うお守りが揃っています。宝物館の受付や寺務所にて取り扱っていますので、参拝の際にぜひ立ち寄ってみてください。お土産としても喜ばれます。
清澄寺の御利益・ご祈祷について
清澄寺のご本尊と御利益
清澄寺の本堂には、智慧と福徳を司る「虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)」が安置されています。虚空蔵菩薩は、宇宙のように無限の知恵と慈悲を持つとされており、知恵・記憶力の向上、試験合格、技芸上達などの御利益で知られています。また、日蓮宗の聖地として厄除け・開運・縁結びのご利益も広く信仰されています。
日蓮宗の霊跡寺院として、参拝するだけでも心が清められるような不思議な力を感じる方も多く、パワースポットとして訪れる観光客も増えています。
ご祈祷の申し込み方法と内容
清澄寺ではご祈祷を受け付けています。厄除け・家内安全・病気平癒・交通安全など、さまざまな願意に対応しています。ご祈祷を希望する場合は、事前に清澄寺(電話:04-7094-0525)へ連絡し、日程や内容を確認しておくと安心です。
ご祈祷は本堂にて僧侶が執り行います。護摩行を伴う祈祷も行われることがあり、炎と読経の中で行われる儀式は参拝者に深い印象を与えます。
清澄寺周辺の観光スポット・グルメ情報
清澄寺と合わせて訪れたい周辺スポット
清澄寺のある鴨川市周辺には、日蓮聖人ゆかりの地が複数あります。代表的なのが清澄寺から車で約20分の場所にある「誕生寺」(小湊)です。日蓮聖人が生まれた地に建てられたこのお寺には、県内最大規模ともいわれる仁王門があり、見ごたえ十分です。
そのほか、鴨川シーワールドや養老渓谷温泉など、自然や動物を楽しめるスポットも周辺に点在しています。清澄山の自然を活かしたハイキングも人気で、登山道を歩きながら山の空気を満喫できます。
誕生寺(鴨川市)との組み合わせモデルコース
日蓮聖人ゆかりの地を効率よく巡るなら、誕生寺と清澄寺を組み合わせたモデルコースがおすすめです。午前中に日蓮聖人の生誕地「誕生寺」を参拝し、宝物殿で日蓮聖人の歴史にふれた後、昼食を挟んで清澄寺へ向かうルートが定番です。誕生寺から清澄寺までは車で約20分。日蓮宗の信仰の原点をたどるこのコースは、日蓮宗ファンにとって特別な巡礼となるでしょう。
周辺のおすすめランチ・カフェ
清澄寺の山門前にはお土産店が数軒並んでおり、軽食や地元名産品を楽しめます。参拝後に立ち寄るのもよいでしょう。お土産屋さんの駐車場を利用した場合は、何か購入することがマナーとなっています。
鴨川市街には海鮮料理を楽しめるレストランが多く、房総の新鮮な魚介を使った定食やランチが人気です。清澄寺から車で30分ほどの鴨川市街や、天津小湊エリアに食事処が集まっています。観光と合わせて、千葉・房総の食を堪能してみてください。
近隣の宿泊施設・日帰り温泉
清澄寺には宿坊「研修会館」があり、1泊2食付きで宿泊することができます(料金は要確認)。境内に宿泊することで、早朝の朝のお勤めや清々しい山の空気を体感できる特別な体験が待っています。
周辺の宿泊施設としては、養老渓谷温泉や鴨川市内のホテル・旅館も選択肢のひとつです。特に養老渓谷は日帰り温泉施設も充実しており、清澄寺参拝の後に立ち寄って疲れを癒すことができます。
清澄寺への行き方・アクセス情報
電車・バスでのアクセス方法
清澄寺へは、JR外房線「安房天津駅」が最寄り駅となります。東京方面からはJR特急「わかしお」を利用すると、東京駅から安房天津駅まで約2時間が目安です。
ただし、重要な注意点があります。安房天津駅から清澄寺門前まで運行していた登山バス(日東交通)は、令和6年(2024年)3月末をもって休止となっています。 そのため、電車でお越しの方は最寄り駅からタクシーをご利用ください。電車でのアクセスを検討している方は、事前に清澄寺(電話:04-7094-0525)または地元のタクシー会社に確認することをおすすめします。
最寄り駅からのバス時刻・料金
前述の通り、現在は安房天津駅からの登山バスが休止中のため、公共交通機関を利用する場合はタクシーが主な選択肢となります。最新の交通情報は変更される場合がありますので、訪問前に公式サイトや清澄寺に直接確認するようにしましょう。
車でのアクセス方法と駐車場情報
車でのアクセスは、館山自動車道「鋸南富山IC」または「君津IC」を降り、県道81号(清澄養老ライン)を経由するルートが一般的です。山道に入ってからはカーブが続く細い道となるため、運転には注意が必要です。対向車とすれ違いが難しい箇所もあるため、スピードを控えめにして走行しましょう。
駐車場については、清澄寺の境内近くにも駐車スペースがありますが、台数が限られています。門前のお土産店の駐車場も利用できますが、その場合は店舗での購入がマナーとされています。混雑時は早めの到着を心がけましょう。
東京・千葉市内からの所要時間の目安
東京都心から清澄寺までは、車で高速道路を利用して約2〜2時間30分が目安です。千葉市内からは車で約1時間30分程度です。館山自動車道を利用すると比較的スムーズに到着できます。電車の場合は、東京駅からJR特急「わかしお」で安房天津駅まで約2時間、そこからタクシーで約15分の道のりとなります。
清澄寺の参拝情報・訪問前に知っておきたいこと
参拝時間・拝観料について
清澄寺の参拝時間は、境内への入場は終日可能ですが、各堂宇の閉堂は16時30分頃が目安です。宝物館の見学には事前予約が必要で、拝観料は1名300円となっています(変更になる場合があります。訪問前に確認することをおすすめします)。
境内への入場自体は無料で、参拝は誰でも自由に行うことができます。正月三が日や大型連休は特に混雑しますので、時間に余裕を持って訪れましょう。
参拝時のマナーと注意点
清澄寺はあくまでも宗教施設です。大声での会話や走り回る行為は控え、他の参拝者の迷惑にならないよう静かに過ごすことが大切です。境内での写真撮影は、各堂宇の内部については撮影可否を確認してから行いましょう。
また、山道に位置するため天候が変わりやすく、特に秋冬は気温が低くなります。防寒着や歩きやすい靴を準備して訪れることをおすすめします。境内は広く、旭が森まで歩く場合は足元に注意が必要です。
混雑しやすい時期とおすすめの訪問タイミング
清澄寺が特に混雑するのは、正月三が日・春分の日・大型連休(ゴールデンウィーク)・秋の紅葉シーズン・4月28日の立教開宗記念日前後です。ゆったりと参拝したい場合は、平日の午前中がおすすめです。
初日の出を拝みに来る参拝者も多く、元日の早朝は特に賑わいます。清澄寺の雰囲気をゆっくりと味わいたい方は、新緑の5月や初夏の平日など、比較的人が少ない時期を狙ってみましょう。
清澄寺に関するよくある質問(FAQ)
清澄寺と清澄白河(東京)は関係ある?
よく混同されますが、千葉県鴨川市の「清澄寺(せいちょうじ)」と東京都江東区の「清澄白河」は別物です。清澄白河はコーヒーの街・下町観光の地として知られるエリアであり、清澄寺とは名前が似ているだけで直接の関係はありません。なお、兵庫県宝塚市に「清荒神清澄寺(きよしこうじんせいちょうじ)」という別のお寺も存在します。千葉の清澄寺に行く際は、住所(千葉県鴨川市清澄322-1)をしっかり確認するようにしましょう。
駐車場は無料で使える?
清澄寺には参拝者用の駐車スペースが境内近くにありますが、台数が限られています。門前のお土産店の駐車場を利用する場合は、店舗での購入がマナーとされています。また、山道は対向車とのすれ違いが難しい箇所もあるため、余裕を持った運転を心がけてください。混雑時には駐車まで時間がかかることもあります。
御朱印は郵送・代理対応してもらえる?
清澄寺の御朱印については、郵送や代理対応が可能かどうか、お寺によって対応が異なります。最新情報は清澄寺(電話:04-7094-0525)に直接お問い合わせください。御朱印は直接参拝した際に授与していただくものという考え方もあるため、できれば実際に参拝して御朱印帳を持参することをおすすめします。
清澄寺は、1,200年以上の歴史と日蓮宗の立教開宗という宗教的な重みを持ちながら、豊かな自然と国指定天然記念物の千年杉など見どころが豊富なお寺です。都心からも日帰りで訪れることができる千葉の隠れた名所として、ぜひ一度足を運んでみてください。
案内人より一言

自然に囲まれた広い境内でとても落ち着きます。














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